調査・統計
過労死等の労災申請が前年度より増加~27年度・過労死等の労災補償状況~
2016.06.24
厚生労働省は、平成27年度「過労死等の労災補償状況」(過重な仕事が原因で発症した脳・心臓疾患、仕事による強いストレスなどが原因で発病した精神障害の労災補償状況)をまとめた。
それによると、脳・心臓疾患の労災請求件数は795件で、前年度(763件)と比べ32件(4.2%)増加した。また、業務上認定されたのは251件(当該年度内に業務上認定された件数で、当該年度以前に請求があったものを含む。以下同じ)で、前年度(277件)と比べ26件(9.4%)減少している。請求件数は4年ぶりの増加、業務上認定件数は3年連続の減少となった。
次に、精神障害についてみると、労災請求件数は1515件で、前年度(1456件)と比べ59件(4.1%)増加した。また、業務上認定されたのは472件で、前年度(497件)と比べ25件(5.0%)減少している。請求件数は3年連続の増加、業務上認定件数は2年ぶりの減少となった。なお、精神障害に係る労災請求事案の場合、精神障害の結果、自殺(未遂を含む)に至った事案があるが、27年度は1515件中199件(うち業務上認定93件)となっている。