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残業の上限規制、非正規の処遇改善で新たなルール~厚労省・働き方改革を推進する労働関係法改正案を労政審に諮問~



厚生労働省は9月8日、時間外労働に罰則付きの上限規制を設けるなどの労働基準法改正等を盛り込んだ
「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案要綱」を労働政策審議会に諮問した。
それによると、労働基準法の改正では、法定労働時間(1週40時間、1日8時間)を超える労働の上限を
原則1ヵ月45時間・1年360時間とし、違反に対して罰則を課す。
また、一定額以上の年収がある高度な専門業務に就く労働者について、本人の同意などを要件として、
労働時間の規制を適用除外する「高度プロフェッショナル制度」を設けるなどとしている。
さらに、中小企業に対する月60時間超の時間外労働への割増賃金率(50%以上)の適用猶予措置を廃止する。
昨年末に政府が示した「同一労働同一賃金ガイドライン案」を確定した後のガイドラインの実効性を担保するための
法整備では、短時間労働者・有期雇用労働者・派遣労働者と通常の労働者との間の基本給や賞与等における不合理な
待遇差の禁止、これらの非正規雇用労働者から求めがあった場合における正規労働者との待遇差の内容等の事業主による
説明義務化など、パートタイム労働法、労働者派遣法、労働契約法を改正する。
このほか、産業医・産業保健機能の強化を図るなどの労働安全衛生法の改正、国は、労働者の職業の安定及び職業生活の
充実・経済的社会的地位の向上を図るため、必要な労働施策の基本方針を定めることとする雇用対策法の改正など、
あわせて労働関係の法律8本を改正する。
なお、改正法の施行期日は、雇用対策法は公布日、中小企業における月60時間超の時間外労働への割増賃金率の適用猶予廃止は
平成34年4月1日、そのほかは平成31年4月1日となっている。
同省では、同審議会の答申を得たうえで、今月末にも召集される臨時国会に法案を提出する方針。
詳しくはこちらまで(厚生労働省のホームページに移動します)。