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地域別最低賃金を全国平均16円引き上げる目安を提示~中央最低賃金審議会が26年度の最賃引上げで答申~
中央最低賃金審議会(会長・仁田道夫国士舘大学経営学部教授)は7月29日、平成26年度地域別最低賃金改定の目安について、引上げ額の目安はAランク19円、Bランク15円、Cランク14円、Dランク13円とするなどを内容とした公益委員見解を地方最低賃金審議会に提示するとした答申を取りまとめ、田村厚労相に提出した。
地域別最低賃金は、その地域の生計費や賃金実態、生活保護に係る施策との整合性などを踏まえて毎年改定されている。額の改定にあたっては、中央最低賃金審議会が引上げ額の目安を各都道府県の地方最低賃金審議会に示す方式が昭和53年度以降とられている。
今年度の目安をめぐる中央最低賃金審議会(目安に関する小委員会)の審議は、同小委員会を5回開催した。その結果、目安について全会一致の金額を出すことができず、昨年度と同様、目安に関する公益委員見解及び同小委員会報告を地方最低賃金審議会に提示するという答申内容となった。 公益委員見解の内容は、①26年度地域別最低賃金改定の引上げ額の目安は、Aランク19円、Bランク15円、Cランク14円、Dランク13円とする、②今後の最低賃金と生活保護水準の比較についても、引き続き比較時点における最新のデータに基づいて行うことが適当ーーなど。
同省によれば、今年度の目安が示した引上げ額の全国加重平均は16円(昨年度は14円)となり、目安額どおりに最低賃金が改定されれば、生活保護水準が最低賃金を上回っている5道都県(北海道、宮城、東京、兵庫、広島)の「逆転現象」は解消される。
なお、47都道府県で目安額どおりに最低賃金が改定された場合、最低賃金が最も高くなるのは東京の888円、一方、最も低くなるのは大分、島根、鳥取、佐賀、高知、熊本、宮崎、長崎、沖縄の677円となる(全国加重平均は780円)。