インフォメーション

ニュース

職場の全面禁煙・空間分煙は事業者の努力義務に

~労政審・安衛法改正案要綱は「おおむね妥当」と答申~

労働政策審議会(会長・樋口美雄慶應義塾大学商学部教授)は2月4日、さる1月23日に厚生労働省から諮問されていた「労働安全衛生法の一部を改正する法律案要綱」について、同審議会安全衛生分科会(分科会長・土橋律東京大学大学院工学系研究科教授)で審議した結果、諮問案を「おおむね妥当と認める」とする答申を取りまとめ、田村厚労相に提出した。

法案要綱の柱は、①メンタルヘルス対策の充実・強化、②受動喫煙防止対策の推進、③重大な災害を繰り返す企業への対応、④化学物質管理のあり方の見直し--など。

その主な内容は、メンタルヘルス対策では、労働者の心理的な負担の程度を把握するため、医師または保健師による検査(ストレスチェック)の実施を事業者に義務付ける。受動喫煙防止対策では、職場の全面禁煙・空間分煙その他厚生労働省令で定める措置を講ずることを事業者の努力義務とする。

また、重大災害が発生した場合で、再発防止のために必要があると認められるときは、厚生労働大臣が事業者に対し、改善計画の作成を指示する仕組みを創設する。そして、計画作成などの指示に従わない場合や作成した改善計画を守らず、重大災害の発生のおそれがあると認められる場合は、大臣が勧告し、勧告にも従わない場合は、企業名を公表することができるとしている。

答申を得た同省は、近く国会に改正法案を提出する予定。