定額残業制と労働時間法制の実務
カテゴリー | 労働基準法 ー 労働時間 |
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著者 | |
編者/編著者/編集 | 編集代表 峰 隆之 |
監修 | |
発行 | 労働調査会 |
発行日 | 2016-04-15 |
判型/頁数 | A5判/336頁 |
価格 | 3,080円(税抜価格2,800円) |
送料 | 【1部 330円税込】 ご注文の合計部数により料金を設定しています。詳細はこちらまで |
ISBN | 978-4-86319-497-7 |
備考 | |
制作 |
要約
テックジャパン事件最高裁判決以降、定額残業制の裁判例が混迷を深めるなか、定額残業制の裁判例を詳細に分析し、「残業代のダブルパンチ」に遭わないための定額残業制の適切な運用実務を紹介。その他、裁量労働制、管理監督者など労働時間法制に関する重要な点について、裁判例を交えて解説。最近の労働時間法制の実務の把握に最適な一冊。
執筆者
編集代表 峰 隆之
編集委員代表 倉重 公太朗
編集委員 三上 安雄
増田 陳彦
執筆者 山﨑 郁
藤田 新太郎
内田 靖人
荒川 正嗣
中山 達夫
石井 拓士
瓦林 道広
樋口 治朗
吉永 大樹
目次
第1章 総論―労働時間法制をめぐる近時の裁判例・法改正の動向とその問題点
第1 はじめに
第2 定額残業代をめぐる近時の裁判例の混乱と今後の実務対応
第3 事業場外みなし労働時間制
第4 専門業務型裁量労働制
第5 企画業務型裁量労働制
第6 管理監督者
第7 労働基準法改正案の概要
第8 総括
第2章 定額残業代をめぐる近時の裁判例の混乱と今後の実務対応
第1 序論
第2 各裁判例の検討
裁判例① 高知県観光事件
定額残業代の有効要件について最高裁が初めて自らの判断を表明したリーディングケースとなる事案
裁判例② 小里機材事件
定額残業代の合意がないとしながらも、一審が傍論で定額残業代の有効性の用件を示した事案
裁判例⑤ モルガンスタンレー・ジャパン事件
高額報酬で成果型労働に従事する労働者の残業代請求を認めなかった事案
裁判例⑥ SFコーポレーション事件
給与規定等の文言に照らして定額残業代であることを認めた事案
裁判例⑦ ことぶき事件
深夜割増賃金について差額支払合意を要件としなかった事案
裁判例⑧ 東和システム事件
「管理監督者」扱いの社員に支給していた手当が定額残業代と認められた事案
裁判例⑨ テックジャパン事件
補足意見がその後の裁判例に影響を及ぼしている事案
裁判例⑩ アクティリンク第一事件
定額残業代の有効要件として差額支払合意が明確に要求された事案
裁判例⑪ アクティリンク第二事件
差額支払合意が明確に要求されており、櫻井補足意見の影響が強く疑われる事 案
裁判例⑫ ワークフロンティア事件
差額支払実績がなかったものの定額残業代の合意が有効とされた事案
裁判例⑬ トレーダー事件
定額残業代部分が通常賃金部分よりも高額であったことなどから定額残業代の対価要件を満たさないとされた事案
裁判例⑭ ザ・ウィンザー・ホテルズインターナショナル事件
定額残業代が時間外労働45 時間分の限度で有効とされた事案
裁判例⑮ イーライフ事件
差額支払合意も要求する厳格な規範を定立し、定額残業代の合意の有効性を否定した事案
裁判例⑯ Y工務店事件
複数の割増賃金に相当するとされていた定額残業代が無効とされた事案
裁判例⑰ ファニメディック事件
組込型の定額残業代につき明確区分性が否定された事案
裁判例⑱ 泉レストラン事件
差額支払実績がないことが、対価要件を否定する一事情とされた事案
第3 定額残業代に関する裁判例検討の総括
第4 実務対応のまとめ
第5 本章の結びに代えて【もっとも大切なこと】
第3章 事業場外みなし労働時間制
第1 はじめに
第2 労働時間を算定し難いとき
第3 一部事業場外の場合
第4 労使協定の締結手続き等に関して
第4章 専門業務型裁量労働制
第1 はじめに
第2 専門業務型裁量労働制に関する裁判例
第3 裁判例の分析
第4 実務上の留意点
第5章 企画業務型裁量労働制
第1 企画業務型裁量労働制の概要
第2 企画業務型裁量労働制の適用要件
第3 労使委員会
第4 労働基準法等の一部を改正する法律案
第6章 管理監督者
第1 はじめに
第2 管理監督者とは
第3 日本マクドナルド事件以前の裁判例
第4 日本マクドナルド事件
第5 日本マクドナルド事件以降の裁判例
第6 実務上の留意点
第7 おわりに
第7章 平成27 年労働基準法等改正案の概要と実務への影響
第1 はじめに
第2 改正案の趣旨
第3 改正案の概要と実務への影響
巻末資料 労働基準法等の一部を改正する法律案新旧対照表