要約

本書は、個々の会社の実態に合った就業規則作成の一助となるよう、就業規則の各条項の具体的な意味内容を労働基準法や労働契約法に照らして掘り下げ、なぜそのような条項が必要なのかといった趣旨に遡って逐条的に解説している。社会保険労務士、人事労務担当者の実務に役立つモデル就業規則、各種規程例付き。

【目次】

第１　就業規則総論

就業規則がなぜ必要なのか？
労働契約法が定める就業規則の効力について

１　労働契約の最低基準効
２　就業規則による労働契約の内容の決定

就業規則を定める際の手続きと留意点について

１　就業規則を作成・変更した場合の届出義務
２　意見聴取義務
３　周知義務
４　法令・協約の優越、変更命令

就業規則を変更する際の手続きと留意点

１　就業規則の不利益変更に関する規制
２　合意の原則との関係
３　「変更」の意味
４　変更後の就業規則を「周知」させていたこと（周知性）
５　就業規則の変更が「合理的」なものであること（合理性）

就業規則が法令・協約に反する場合
就業規則に定める条項の種類やそれぞれの意味について

１　記載事項の種類
２　必要的記載事項を欠く就業規則の効力

第２　就業規則各論

第１章　総則

第１条　目的
第２条　適用範囲
第３条　従業員の遵守義務
第４条　労働条件等の変更

第２章　人事

第１節　採用・試用期間
第５条　採用基準
第６条　選考における提出書類
第７条　採用内定
第８条　採用における提出書類
第９条　身元保証人
第10条　試用期間
第11条　出張・配置転換・転勤
第２節　異動
第12条　出向
第13条　業務の引き継ぎ
第14条　降格
第３節　休職
第15条　休職
第16条　休職期間
第17条　休職期間中の取扱い
第18条　業務外の傷病を理由とした休職に伴う退職及び復職
第４節　退職及び解雇
第１款　退職
第19条　退職事由
第20条　退職願の提出
第21条　定年
第2款　解雇
第22条　解雇事由
第23条　解雇予告
第24条　退職者等の義務
第25条　退職証明書及び解雇理由証明書

第３章　労働時間、休憩、休日及び休暇

第１節　労働時間、休憩及び休日
第26条　所定労働時間及び休憩時間
第27条　事業場外のみなし労働時間
第28条　休日
第29条　休日の振替
第30条　代休
第31条　時間外及び休日労働
第２節　休暇
第32条　年次有給休暇
第33条　慶弔休暇
第34条　公民権の行使等
第３節　女性従業員の労働時間、休憩及び休暇
第35条　生理休暇
第36条　産前産後の取扱い
第37条　妊産婦である女性従業員の労働時間の取扱い
第38条　育児時間
第39条　母性健康管理

第４章　育児及び介護休業等

第40条　育児及び介護休業等
第41条　育児及び介護休業請求手続

第５章　給与及び退職金

第42条　給与及び賞与
第43条　退職金

第６章　出退勤等

第44条　出退勤
第45条　遅刻、早退及び外出
第46条　欠勤
第47条　私用面会

第７章　服務規律

第48条　基本義務
第49条　届出
第50条　服務規律
第51条　調査協力
第52条　所持品検査等
第53条　守秘義務及び競業避止義務
第54条　個人情報の取扱いに関する事項
第55条　セクシュアルハラスメントの禁止
第56条　パワーハラスメントの禁止
第57条　施設への立ち入り禁止及び退去
第58条　パソコン等の利用
第59条　携帯電話の利用
第60条　暴力団排除への取り組み

第８章　安全衛生

第61条　安全衛生への遵守協力
第62条　災害時の緊急措置
第63条　健康診断の受診
第64条　指定医検診
第65条　面接指導
第66条　自己保健義務
第67条　病者等に対する就業禁止等

第９章　表彰及び懲戒

第68条　表彰
第69条　懲戒の種類及び程度
第70条　懲戒事由
第71条　自宅待機
第72条　監督責任
第73条　教唆及び幇助
第74条　弁明の機会
第75条　懲戒の軽減
第76条　損害賠償責任
第10章　災害補償
第77条　災害補償及び通勤災害
第78条　打切補償
附則
第79条　施行日

第３　モデル就業規則及び規程等

モデル就業規則
モデル出向規程
モデル給与規程
モデル退職金規程
モデル個人情報取扱規程
モデル育児・介護休業規程（厚生労働省による育児介護休業の解説参照）
誓約書