要約

社労士として30年にわたって250社以上の企業の教育現場を指導してきた著者が、中小企業の教育の実情を紹介し、求められる人材育成のノウハウを豊富な経験に基づき伝授する。経営者や指導担当者に役立つよう、階層別に具体的な事例と望ましい対応をＱ＆Ａで解説した。

【目次】

１．中小企業の教育事情

２．250例以上に及ぶ現場からの悲痛な声

３．中小企業に求められる人材育成プラン

（1）教育の種類

①ＯＪＴ（職場内教育：On the Job Training）による教育
②ＯｆｆＪＴ（職場外教育：Off the Job Training）による教育
③ＳＤ（自己啓発：Self Development）
④ＩＤ（相互啓発：Interactive Development）

（2）何を教育するのか

①テクニカルスキルアップトレーニング（Technical Skill up Training）
②ヒューマンスキルアップトレーニング（Human Skill up Training）
③コンセプチュアルスキルアップトレーニング（Conceptual Skill up Training）

（3）どのような方法で教育を行うのか
（4）教育の原則はＰＤＣＡ

４．育て方いろいろ

①褒めたり叱ったり
②４ステップ方式
③マニュアルの活用
④STEP BY STEP
⑤見える部分（Know How）と見えない部分（Know Why）
⑥人事評価の活用
⑦職務充実と職務拡大
⑧目標や課題を与える
⑨役割付与
⑩佐藤君と鈴木君
⑪示範（率先垂範）
⑫個人または集団で競争
⑬職制付与
⑭ジョブローテーション
⑮人前で話をさせる
⑯会議や打ち合わせでの姿勢
⑰盗んで、背中を見て
⑱「ど」つき質問
⑲使役の活用
⑳自己啓発

５．上手な部下の育て方のＱ＆Ａ

（1）役員編

①労働者レベルの取締役工場長
②経営方針を共有しない取締役部長
③一人で歩きだした専務取締役
④常務取締役になりたがらない管理者
⑤No．２である息子の育て方がわからない

（2）管理者編

①名前だけの営業部長
②上司の不満を部下に愚痴る製造課長
③コミュニケーションの下手な課長
④育て方のわからない部長
⑤課長になって15年

（3）監督者編

①プレイヤーであるリーダー
②職人気質の班長
③褒めたり叱ったりができない係長
④否定的、消極的な主任
⑤報告しない監督者

（4）中堅社員編

①入社５年たったけれど
②方針のない教育環境
③僕のほうが技術は高いのに
④友達感覚・仲良し組
⑤つめの甘い中堅社員

（5）新入社員編

①３日間の研修だけ
②ＯｆｆＪＴとＯＪＴの違い
③小さな役割、大きなやる気

（6）パート・アルバイト編

①パートのおばさん
②「だから」を「だって」という企業環境に
③お客さんから見れば

（7）高齢者編

①積み上げた技能
②配置による育て方
③誰が育てるのかわからない

（8）その他の非正規社員編

①安いだけの非正規社員
②「派遣社員でしょ」
③１年以内の定着率