2022年11月29日 札幌市
終了致しました

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もう一歩踏み込んだ中小企業のための人事労務管理
~コロナ禍における良き経営のための”納得”労働法5つのポイント~(札幌)

 

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講師

 淺野 高宏 弁護士

(ユナイテッド・コモンズ法律事務所)

今、中小企業は、かずかずの難問に直面しています。2020年から今日まで続く、新型コロナウイルスというパンデミックの中で、新たな生活様式が社会に急速に浸透しました。こうした中で、一つの場所で一定の時間拘束されて働く場合とは異なる人事労務管理が求められています。さらに、コロナ禍に加え、急激に進む物価高や円安も相まって、不採算事業の整理[リストラクチャリング]に取り組まざるを得ない会社も少なくありません。しかし、他方で、少子高齢化が進む中で、地方の中小企業は恒常的に人材確保に苦心しています。有能な人材を引き留め、活力ある人材をどう企業に引き込むかは企業の持続性を維持する上で不可欠です。そこで、今回の労働塾では、こうした難問に対して、人事労務管理という観点から、中小企業がこの難局どう向き合うべきかを、労働法の最新学説、実際の相談事例や対応事例、裁判例を踏まえ、Q&A形式でご説明します。もう一歩踏み込んだ中小企業のための人事労務管理を一緒に考えましょう。

【講師略歴】
1976年3月生まれ、旭川市出身。早稲田大学法学部卒、北海道大学大学院修士課程修了、同博士課程単位取得退学。2000年司法試験合格、2001年司法修習生(第55期)、2002年10月に第一東京弁護士会(安西法律事務所)で弁護士として勤務し、2006年より札幌弁護士会に登録替え。野田信彦法律事務所勤務を経て、2014年ユナイテッド・コモンズ法律事務所設立、代表弁護士就任。札幌簡易裁判所民事調停官、北海道紛争調整委員会あっせん委員のほか、北海道大学法科大学客員准教授を務め、2011年より北海学園大学法学部准教授、2017年4月1日より北海学園大学法学部教授(現職)。専門分野は労働法。労働事件を数多く手掛け、実務を踏まえた労働法理論を提唱。NPO職場の権利教育ネットワーク理事、一般社団法人ワークルール検定協会のメンバーとしてワークルール教育普及に注力し、ワークルール検定初級・中級問題の問題作成、中級講習【賃金・労働時間】も担当している。著書に「ワークルール検定中級テキスト 第5版」(共著、旬報社)、「学生のためのワークルール入門」(共著、旬報社)、「労働法の基本 第2版」(共編著、法律文化社)など。46歳。

セミナー概要

講座名 もう一歩踏み込んだ中小企業のための人事労務管理
~コロナ禍における良き経営のための"納得"労働法5つのポイント~(札幌)
日時 2022年11月29日  10:00~16:30
会場 札幌市/ホテルポールスター札幌
講師 弁護士 淺野 高宏(あさの たかひろ)氏 <ユナイテッド・コモンズ法律事務所>
講座内容 1.はじめに
(1)従業員が企業に期待するものとは
 (出世?お金持ちになること?私生活の充実?働きがい・やりがい?)
(2)中小企業が人材を引き留め、引き込むための人事労務管理の要点は、“冷静と情熱のあいだ”
 (合理主義と温情主義の中間点)-働くうえでの納得感と適切な支援-
(3)労働法における、良き経営とは
 労働法の新たな潮流
 大内伸哉教授「人事労働法-いかにして法の理念を企業に浸透させるか」(弘文堂、2021)
(4)良き経営のための"納得"労働法 5つのポイント
 ❶ 労働条件の明確化と変更時の誠実な手続
 ❷ ワーク・ライフ・バランス
 ❸ 働きやすい職場環境確保
 ❹ 公正な評価と報酬(賃金)の決定
 ❺ 雇用保障と終了時のトラブル回避

2.❶労働条件の明確化と変更時の誠実な手続
Q 募集・採用にあたって労働条件はどの程度明確化する必要があるか。
Q 労働条件が不明確である場合、どのような問題が発生するのか。
Q 就業規則により労働条件を決定する場合には、どのような要件を満たす必要があるのか。
Q 就業規則を「周知」したといえるには、どのような手続きをとる必要があるか。
Q 労働条件の明確化による従業員の納得は中小企業の人事労務管理において、
  どのような効果をもたらすのか。
Q 労働条件変更時の従業員の納得を得るためには、企業はどのような対応をとることが
  求められるのか。同意書にサインしてもらうだけではダメなのか。
Q 就業規則を変更することで従業員にとって労働条件を不利益に変更する場合はどのような
  手続が必要なのか。たとえば、基本給として支給していた賃金を、支給総額を維持したままで、
  新たに基本給と固定残業代に費目を分けて支給することとした場合、賃金規程(該当規定)の
  変更にあたって具体的にはどのような手続が必要になるのか。

3.❷ワーク・ライフ・バランス
Q 従業員に時間外・休日労働を命じる場合、どのような手続が必要か。月45時間超の時間外労働を
  命じる場合には従業員の個別の同意が必要となるのか。
Q 従業員の労働時間はどのように管理するのか。また、従業員の健康確保の観点から
  労働時間の状況把握が求められるようになったが、労働時間管理と労働時間の状況把握とは
  具体的に何が違うのか。
Q 従業員が兼業・副業を行っている場合、兼業・副業先の労働時間も把握する必要があるか。
Q 在宅ワーク、テレワークを行う場合の労働時間管理はどのようにするのが良いのか。
  従業員が真面目に働いているかをチェックするため、常時、監視をすることも許されるのか。
Q 企業にとっても、従業員にとっても納得感のある労働時間管理を実現するための工夫としては
  どのような方法が考えられるか。
Q 中小企業では、人材不足に加えて取引先からの納期指示遵守などの事情も相まって、従業員に
  長時間労働を指示せざるを得ない場合があるが、そのことで従業員に健康被害(脳・心臓疾患や
  精神疾患の発症等)が生じてしまった場合、どのような責任を問われるのか。
Q テレワークを推奨した上で、業務の進捗確認の観点から、業務命令で従業員にTwitterやFacebook
  への登録、「いいね!」、リツイート等を強制することはできるか。
Q 従業員に対して企業は自由に転勤を命じることができるか。転勤を命じる場合の従業員側の
  事情への配慮(生活する場や会社以外で所属しているコミュニティーへの配慮、夫婦共働きで
  あることや育児介護への配慮等)はどの程度求められるのか。
Q 住居の移転を伴わない配置転換や職種の変更は、企業は自由に命じることができるのか。
Q 従業員が休むこと(年次有給休暇、育児介護休暇、私生活上の都合による休業や時間単位の
  休みの付与等)について、企業にはどのような対応が求められているのか。

4.❸働きやすい職場環境確保
Q セクシュアル・ハラスメント、パワー・ハラスメント等のハラスメントについて、
  どのような法規制があるか。ハラスメントはなぜ規制されているのか。
Q 職場におけるハラスメントは増えているのか。コロナ禍も影響しているのか。
Q ハラスメント対策を充実させることは人材確保につながるのか。
Q 従業員の教育育成のための指導とパワハラの違いは何か。
Q 適切な指導のつもりでも従業員がハラスメントと感じた場合は、すべてパワハラとなるのか。
Q ハラスメントの防止のために、企業はどのような対応をする必要があるか。
Q 万一、ハラスメント事例が起きてしまった場合、企業の対応として注意すべき点は何か。
Q 中小企業で生じがちなハラスメント事例にはどのようなものがあるか。
  また、その予防や解決はどのように行うべきか。

5.❹公正な評価と報酬(賃金)の決定
Q 従業員の労働意欲を低下させる賃金決定システムの典型はどのようなものがあるか。
  また、企業にとっても従業員にとっても納得感ある賃金決定システムとするには
  どのような点に留意すれば良いか。
Q コロナ禍で開店休業状態のため、従業員を休ませた場合は賃金を保障する必要はあるのか。
Q 協調性不足や能力不足を理由にしばらく自宅謹慎を命じた場合は賃金を支払う必要があるのか。
Q 従業員に休業を命じた場合に支給する賃金を就業規則(賃金規程)で平均賃金の6割とすると
  定めておけば、賃金を100%保障する必要はないか。
Q 有期雇用の従業員と正社員とで支給する手当、賞与、退職金で差を設けることは許されるか。

6.➎雇用保障と終了時のトラブル回避
Q 解雇が有効となるためにクリアすべき要件は何か。
Q 従業員のほとんどから迷惑がられている社員について、協調性不足を理由に解雇することは
  認められるか。
Q 正社員を解雇する場合、一定の金銭を支払うことで解雇が有効となるのか。
Q 有期雇用の従業員の雇止めは、当然に認められるのか。また、雇止め理由が整理解雇の場合と
  協調性不足や能力不足を理由とする場合とで違いはあるか。
Q コロナ禍で業績が悪化したことを理由に行った整理解雇は有効となりやすいか。
Q 従業員が業務に不満があるとして「やめます」と言って、数日音信不通となったが、
  退職したものとして扱ってよいか。
Q 迷惑退職(引継ぎをせず、不誠実な退職の仕方)をした従業員には退職金を支給しなくてもよいか。
受講料 一般のお客様:19,800円(税抜価格 18,000円)
「労働基準広報」「先見労務管理」「労働安全衛生広報」ご購読者様:14,300円(税抜価格 13,000円)
「建設労務安全」ご購読者様:16,500円(税抜価格 15,000円)
ビジネススクール会員様:16,500円(税抜価格 15,000円)

※受講料は、テキスト・昼食代を含みます。
※ビジネススクール会員様の受講料の割引価格は、個人会員様は受講者1名様のみ、法人会員様は受講者3名様までの適用とさせていただきます。
※やむを得ずキャンセルの場合は、準備の関係から11月22日(火)までにご連絡ください。ご連絡をいただかずににご欠席の場合、テキスト等関係資料をご送付し、受講料を申し受けます。代理出席は受付いたします。
定員 新型コロナウイルス感染対策として、ゆとりある座席配置とさせていただいております。
申込方法 下記の申込PDFファイルに必要事項をご記入の上、FAXにてお申込みいただくか、『本セミナーのお申し込み』から入力フォームに入力の上送信ください。 PDFを見る
支払方法 お申し込み受付後、受講券と請求書・振込用紙をお送りします。開催日前日までに指定口座にお振込みください。なお、受講券は当日、会場までご持参ください。
ステータス 終了致しました

主催

株式会社労働調査会 北海道支社

共催

一般社団法人 日本労務研究会